結論:温水プール建設に先立ち、予定地(阿見中学校敷地内ほか)に保管されている除染土を、国のガイドラインに基づいてその場で埋立処分することになりました。 現在の測定値は国の基準を大きく下回っており、町は「現状でも安全だが、住民の不安の声を受けて、より確実な状態にする」と説明しています。8月4日の全員協議会で報告があり、私も安全対策を中心に質疑で確認されました。
背景——除染土とは何か、どこにあるのか
東日本大震災の原発事故後、阿見町は国の指定を受けて除染を実施し、取り除いた土(除去土壌)を各施設の敷地内に埋設保管してきました。温水プール整備予定地の周辺では、次の3か所に保管されています。
- 阿見中学校:フレキシブルコンテナ98袋、土のう100袋
- 学校区保育所跡地:フレキシブルコンテナ31袋、土のう200袋
- 学校区児童館跡地(防災公園予定地):フレキシブルコンテナ13袋、土のう140袋
環境省が令和7年3月に「福島県外において発生した除去土壌の埋立処分に係るガイドライン」を公表したことを受け、町は環境省と協議のうえ、プール工事の前段でこの土壌を埋立処分する方針を決めました。手順は、袋から土壌を取り出してその場に埋め戻し、転圧して30cm以上の覆土をかぶせるというものです。費用は環境省の補助金(補助率10/10)を活用します。
今は危なくないのか?——測定値は基準の3分の1以下
まず前提として、町の説明はこうです。現在も除染土の上には30cm以上の土がかぶっており、埋立処分によって空間線量が変わるわけではない。現状のまま温水プールを整備しても安全である。そのうえで、住民の不安の声を受けて環境省と調整し、今回の処分を行うとのことです。
数字で確認しました。町は毎年度測定を行っており、令和7年度の温水プール箇所の空間線量率は毎時0.069〜0.08マイクロシーベルト(他の保管箇所は0.032〜0.052、0.038〜0.051)。国が除染の目安とする毎時0.23マイクロシーベルトを大きく下回っています。
では、なぜ今やるのか。現在のフレキシブルコンテナ(フレコン袋)は工事の際に変形・破損する恐れがあり、袋の中の土壌には空隙(すきま)もあります。袋を取り除き、転圧・覆土で確実に埋めることで、安定した状態にする——これが実質的な理由です。
工事中に土ぼこりが飛ばないか?——段階的に測定しながら作業
工事中の飛散対策を確認しました。回答の要点は次のとおりです。
- ガイドラインに基づき、フレコン袋を取り出すたびに放射線量を測定し、段階的に確認しながら作業を進める
- 異常値が出た場合は、飛散防止措置をとり工事を停止し、環境省と確認しながら対応する
- 散水、シートで囲う、底から取り出すなどの対策を講じ、フェンス等の追加対策も予算に含める
- 工事内容は環境省とともに特記仕様書を作成して発注する
- 取り除いたフレコン袋は町の焼却施設では処分せず、産業廃棄物としてマニフェスト(管理票)に則り業者が処分する
なお、覆土30cmには放射線を90%以上抑える効果があることが国の実証事業で確認されており、遮蔽シート等がなくても十分とされています。埋立場所の標示は必須で行われます。
プールの真下に埋めて大丈夫?——「その場埋設」の理由
ガイドライン上は、同一の場所でも別の場所でも埋立可能です。町は、運搬による飛散リスクをあえて増やさないため、その場に埋めるのが適切と判断したとのことです。埋立後の場所の上を人が往来しても差し支えないことは、ガイドラインに明記されています。
住民・学校への説明は?
- 8月22日(金)に地元説明会(対象:中央西・中央南・中央北)。対象区以外の方も参加できます
- その後、中央公民館で温水プール事業と併せたオープンハウス型の説明会を実施予定
- 阿見中学校の生徒・保護者にも伝えていく方針。工事期間(12月〜年度内予定)は学期中のため、部活動への影響等は学校側と調整するよう議会からも求めました
解説・今後の論点
事実関係を整理すると、測定値は基準を大きく下回っており、今回の処分は「危険だから行う」ものではなく、「プール工事を機に、保管状態をより確実な形に改める」ものです。一方で、残る論点もあります。
- 補助金の対象外となる土壌が7袋程度ある見込みです(埋設時の測定値が毎時0.23マイクロシーベルト未満で、特措法の対象外となるため)。町は環境省と交渉を重ねており、議会からも全量補助を求める声が出ています
- 埋立後の毎年度の測定継続と、結果のわかりやすい公表
- 児童館跡地など、今回対象とならない保管場所の今後
私の次アクション
- 9月定例会の補正予算審議で、安全対策費が十分に盛り込まれているか確認します
- 埋立後の測定結果の公表方法(保護者が確認しやすい形)を求めていきます
- 8月22日の説明会に足を運び、住民の皆さんの声を聞きます
不安に感じる方こそ、8月22日の説明会やオープンハウスにぜひご参加ください。ご質問・ご意見もお気軽にお寄せください。












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