最新情報は… 筧田 聡 ❀ 公式X @kakehida ✨

歴史を活かすまちづくり|あみ未来塾 #5

どうもこんにちは! 筧田 聡 かけひだ さとしです。

今回のあみ未来塾では 「阿見の歴史をどう活かすか」 という視点を持って参加しました。

開催情報

日時:2024年 1月10日(水) 19:00〜21:00

会場:阿見町 中央公民館
〒300-0333 茨城県稲敷郡阿見町若栗1886−1

講師:藤川 昌樹先生
筑波大学 システム情報系 社会工学域 都市ストック評価研究室
研究テーマ:建築史、 都市史、 保全型都市計画、 居住環境史

講座内容

講座は『阿見町の歴史的遺産を未来にどう生かすか? ー歴史まちづくりの考え方と手法ー』というタイトルで行われました。

保存制度整備の歴史

文化財保護法の改正により、 これまで次のような保存制度が整備されてきました。

1975年 重要伝統的建造物群保存地区
1997年 登録文化財制度
2004年 重要文化的景観

また新法として、 2008年に歴史まちづくり法が新設されました。 特筆すべき点は、 「歴史的なものを保存すべき特殊なものから一般的に活用されるものへ」 ということです。

歴史まちづくりとは

今回のキーワード 「歴史まちづくり」 とは、 目に見える歴史的建造物等の保存・活用を中心としたまちづくりのことです。

事例:真壁

事例として真壁の歴史的建造物、 町割り、 城跡、 自然景観、 樹木、 街道を挙がりました。

街の中心部の公民館をデザイン性の高いものへと建て替えたそうです。 この建物は、 2012年の日本建築学会賞を受賞しました。

また複数の市民団体の活躍や、 ブーム時には年10万人を動員したひな祭りの取り組みも紹介されました。

阿見の歴史的資源

阿見町の指定文化財の確認から始まり、 海軍が設置された時代の話や予科練平和記念館に注目していきました。

ダークツーリズム

ダークツーリズムとは、 「戦跡や災害被災地など、死・暴力・虐待などの悲劇にまつわる場所を訪問する観光のこと」 [引用: JTB総研] です。 日本での参考例は、 広島の原爆関連で、 具体的には原爆ドームと平和記念公園、 広島平和記念資料館への訪問です。

役場内の方から伺った話ですが、 ある観光バスツアー会社の方から 「阿見は血の匂いがする」 と言われ、 アウトレットと町内の戦績をつなげることは難しいとの意見を頂いたそうです。

ネットワーク型保存|例:ボストンのフリーダム・トレイル

トレイル [ trail ]とは、 「道・痕跡・足跡・手がかり」 のことです。

ボストンのフリーダム・トレイルは、 自由を勝ち取ってきた歴史に関わる16の施設を巡る4kmのコースとなっており、 歩道に描かれた1本の赤いでつながっています。

つながりを見える化して保存を推進することで、 これまであまり注目されてこなかったマイノリティの歴史を全体として再評価することができるようになったそうです。

阿見の歴史まちづくり

阿見で考えられる歴史分類は……

次の3つです。

1️⃣ 海軍設置以前、 農村地帯としての歴史の発掘・保存・活用

2️⃣ 海軍施設の保存・活用

美浦村・土浦市との連携

美浦村では昨年、 鹿島海軍航空隊跡 が一般公開されました [詳細: READYFOR]

土浦市では、 『戦争の記憶マップ(PDF版ダウンロード可) が作成され、 阿見の霞ヶ浦海軍航空隊とつながりのある施設が見える化されています。 (例:霞月楼や吾妻庵 [参考:今昔さんぽ] )

3️⃣ 戦後の歴史の評価・活用

私が所属する阿見観光ガイドの会長 安部次男さんは 「空都から学都へ」 という言葉を使うことがあります。 これは、 阿見町内にあった海軍航空隊の施設が、 教育・医療施設へと転換されてきた歴史に由来します。 茨城大学農学部、 霞ヶ浦高校、 東京医科大学茨城医療センター、 茨城県立医療大学も元は海軍航空隊の関連施設でした。

また挿話として、 飛行場跡地を引揚者に提供し、 開拓が行われた歴史があります。 阿見の歴史的資源で挙がった有蓋掩体壕も、 台湾から引揚げてこられた開拓者が住居として使用していたことから取り壊されずに住んだと現在の住民 (嫁いで来られた方) から伺っております。 (筧田談)

質問・意見の時間

筧田の偏見が入ったメモとなります。 (当日の詳細なやり取りとは違っている場合がございます。)

Q. ダークツーリズムでワクワクさせる事例ってありますか?

A. ダークツーリズムとは少しずれるが、 呉や横須賀の港には、 格好いい軍艦があり、 人々にとっても憧れの存在になっています。

A. ダークツーリズムの観光者は必ずしもワクワクする観光体験ではなく、 悲しんだり、 深く考え込んだり、 複雑な感情を抱くものではないでしょうか。 それを踏まえてデザインした方が自然だと思います。

A. 少数の観光者にじっくりと時間を掛けて見てもらう方法もあると思います。 参考事例としては、 熊野古道で観光バスを入れなくなった話があります。 [参考: 熊野古道に外国人観光客を呼び込む着地型観光]

⚠ 参加者の中から滑走路の話が挙がっていましたが、 実際には滑走路ではなく誘導路です。 当時、 筧田の祖母も霞ヶ浦飛行場沿い (現阿見三区) に住んでおりました。 地元民から滑走路と呼ばれていた道は、 整備工場 (現フタムラ化学) で製造・整備された飛行機を格納庫 (現井関農機) まで移動させるための誘導路です。 そこから飛行機が飛び立つことはなく、 誘導路を地元民が滑走路と呼んでいたという話です。

筧田メモ ✍

筧田が認識した観光

成功する歴史まちづくりには、 住民・観光客が注目する 「キーワードと物語」 があると考えます。 キーワードから展開される物語が、 以下の2つにつながることが大切です。

住民のアイデンティティに貢献する

地域内での売上に貢献する → 建物の維持・再生

筧田の 「阿見の歴史観光まちづくり案」

海軍航空隊の設置の歴史が現在も色濃く残るこの阿見に、 『 阿見桜トレイル (仮名) 』を提案します。

茨大農学部前交差点を起点に……

予科練ルート: → 予科練平和記念館 → 雄翔園 → 雄翔館

誘導路ルート: → 役場 → 阿見小学校 → 誘導路 → フタムラ化学

掩体壕ルート: → 落下傘倉庫 → 有蓋掩体壕

格納庫ルート: → さくら遊歩道 → 井関農機

4方向に広がるトレイル設定案です。

桜は海軍の象徴の1つであり、 実際に春には桜が贅沢に見られる街道となっております。 阿見桜トレイルと称して、 歩道に桜色のラインを引き、 桜をシンボルに海軍のあったまちの歴史・変遷 (物語) を紹介する伝承マップを作成し、 地域のアイデンティティとしていくことが、 この阿見における1つのまちづくりの形だと考えます。

ぜひこのアイデアを磨いていきたいと思いますので、 皆さまからのご意見、 修正案をぜひコメントいただければ幸いです!

今回もありがとうございました❗ 筧田がお送りしました。 またよろしくお願いします✨