どうもこんにちは! 阿見町議会議員で、起業茶屋®主催の 筧田 聡 です!
アフリカ諸国をはじめとする途上国は、毎年4%を超える高い経済成長率を記録している。一方で先進国は1〜2%台の低成長にとどまる。この数字だけを並べれば、途上国が猛烈な勢いで先進国に迫っているように見える。だが現実は逆だ。両者の経済格差は縮まるどころか、年を追うごとに広がっている。なぜ「速く成長しているはずの国」が追いつけないのか。その答えは、成長率という数字が覆い隠す3つの構造的な壁にある。
壁① 規模の差 ― 「成長率」は富の絶対額を語らない
成長率はあくまで「率」であり、その土台となる経済規模(分母)の違いを覆い隠してしまう。本当に重要なのは、その年に新しく生み出された富の絶対額だ。
先進国は、巨大な分母に低い成長率を掛ける。率は低くても、生まれる富の実額は莫大になる。途上国はその逆で、小さな分母に高い成長率を掛けるため、率は高くても実額は小さい。
具体的な数字で見ると差は明白だ。米国のGDPは約30兆ドル。これが2%成長すれば、1年で約6,000億ドルの富が新たに生まれる。対してアフリカ全体のGDPは約2.8兆ドルで、4%成長しても増えるのは約1,100億ドルにとどまる。成長率は途上国が2倍でも、毎年積み上がる実額では先進国が5倍以上を生み出す。スピードで上回っても、距離が開き続けるのはこのためだ。
壁② 人口の壁 ― 国家の成長と、個人の豊かさは別物
国全体のGDPが拡大しても、それがそのまま国民一人ひとりの豊かさ(一人当たりGDP)に変わるわけではない。ここで立ちはだかるのが人口増加のスピードだ。
先進国では人口増加が止まり、減少に転じる国も多い。一方、途上国の多くは年率2%台半ばのペースで人口が増え続けている。
たとえば、ある途上国が4%の経済成長を達成しても、同時に人口が2.5%増えれば、拡大したパイを分け合う人数もそれだけ増える。差し引きで一人当たりの豊かさは実質1.5%程度しか伸びない。国家の数字は伸びているのに、末端の生活水準はなかなか上向かない。この乖離こそ、成長が「実感なき成長」に終わる理由だ。
壁③ 価値創造の壁 ― 何で稼いでいるかが、未来を決める
最後の壁は、成長の「中身」にある。同じ成長率でも、どうやって稼いでいるか ― つまり産業の質と労働生産性 ― には決定的な差がある。
先進国の主軸は、AI・金融・知的財産といった資本・技術集約型の産業だ。少ない労働力で高い付加価値を生み出す。対して途上国の主軸は、鉱物資源や農産物の輸出、単純労働に依存した資源依存・労働集約型の産業に偏りがちだ。
しかも先進国は、すでに整ったインフラの上に新たな価値を積み上げられる。途上国はインフラの未整備や脆弱なガバナンスが足かせとなり、資源と労働を切り売りする段階から抜け出しにくい。モバイルマネーのようなデジタル技術が局所的に広がっても、産業全体の高度化にはなかなか結びつかない。結果として、労働生産性の差が世代をまたいで固定化されていく。
結論 「率」を追うのではなく、「構造」を変える
途上国が本当の意味で先進国に追いつくには、マクロの成長率(パーセンテージ)を追うだけでは足りない。圧倒的な規模の差と人口増加を相殺するには、産業構造そのものを高度化し、自国発の「価値創造の物語」を描き直す必要がある。
今のやり方の延長線上 ― 同じ手法の繰り返し ― では、壁は越えられない。構造そのものを変革してはじめて、豊かな社会を「当たり前」にできる。
今回もご覧いただきありがとうございました! 阿見町の 筧田 聡 でした!
















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