どうもこんにちは! 阿見の 筧田 聡 です!
本日14時〜 土浦市中高津へ! 2023年12月に公開された特徴的な賃貸住宅『ものをもたないくらし』を視察してまいりました✨
目指すテーマは「自然*健康*ミニマリスト」
「感覚過敏、シックハウス症候群、化学物質過敏症の方を中心に、住宅に『自然』を求める人は多いですが、ミニマリストにも対応している住宅はほとんどない、特に茨城には」と話すのは賃貸住宅『ものをもたないくらし』のオーナーさん。
オーナーは、1980年生まれ。
現在43歳。オーナー本人がアレルギーに敏感なこともあり、「世の中に違反食品が流通していたりやオーガニックの扱いが少なかったりすることに危機意識を持っているんです」と。
若かった頃に、ナイキのエアマックスやGショックが流行ったこともあり、これまで衣食住の衣を重視し、流行り物は手に取ってきたそうです。しかし、歳を重ねるごとに「企業による消費者の購買意欲を無理に引き出す売り方」や「商品の原価率」を考えるようになり、今では「流行り物や消費財はもういい」と興味がなくなったそうです。
オーナーは「『自然と健康、そしてミニマリスト』を意識して、自分の生活をデザインしていきたい」と語ります。
オーナーの自宅は……
薪ストーブのある木の住宅。「私は北九州出身ですが、知人の勧めもあり、30歳を機に東京へ進出してきました。世田谷で暮らす中、知人の紹介で里山建築研究所を主宰する筑波大学の安藤邦廣名誉教授と出会いました。自然素材に囲まれた暮らし方を初めて知り感動したのを覚えています。都会と地方の良いとこ取りのできる〝トカイナカ〟を目指して、茨城への移住を考え、最終的に茨城県の取手に木造の自宅を建てました」
ちなみに住宅話からは逸れますが、「食事は健康寿命を如何に伸ばすかが大切だ」と考えているとのことで、日々、日本食の『出汁文化』を楽しんでいるそうです。
オーナーは「大手の不動産グループ企業は『接着剤』と『プラスチック』の使用がとても得意で、アレルギーに敏感な方やシックハウス症候群の症状が出る方にとっては、有名な不動産会社の物件は、辛い生活環境となることが多いのです(汗) 私自身もそういった材料が使われていると、目がチカチカ(めまい)したり頭が痛くなったりすることがありました」と説明してくれました。
結果、衝撃的特徴のある賃貸物件が誕生
「建築設計は二者択一になる。どれを取るかを考え、選ぶことが大切」と、賃貸住宅「ものをもたないくらし」の中へと案内してくれました。
『ものをもたないくらし』は、地域トップの不動産屋さんから「この物件の売り出し方(客付け)が分からない(汗)」と言われるほど、他にはない特徴的で衝撃的な物件です。ドアを開けることなく、現地についたそのときから様々な衝撃を受けていくことになりました。オーナーに伺っていくと、そのすべてにこだわりが感じられました。
衝撃0:新築平屋の賃貸物件
平屋のメリットはメンテナンスしやすく、修繕費が抑えられるとのことですが、税金面で大きなデメリットとなるそうです。そのため世の中には、新築平屋の賃貸物件が極めて少ないんですね……。それでも『ものをもたないくらし』は平屋であることを選んだそうです。ちなみに屋根は全面『いぶし瓦』です。
衝撃1:木張り空間
・杉に囲まれた癒やしの空間を求め、寺院のように木の中に閉じ籠もれる家を目指したとのこと。(檜は脳の活性化に有効で会議室におすすめだそうです)
参考:スギには血圧低下とストレス緩和の効果あり
・日本の伝統構法である「板倉構法」で建てられ、シンプルな空間になっています。柱の間にスギの厚板を落とし込んで丈夫な壁をつくる所が特徴で、木材が持つ優れた特性である断熱性と調湿性を活かし、温度・湿度の安定した室内環境となっています。
・空間は木の襖によって寝室とダイニングが完全に仕切れるようになっている。
・窓面積もかなり小さい。メリットとして耐震性・耐熱性が向上するそうだ。またこの部屋は、なんとカーテンレールがない。そのため窓も木の襖となっている。
・余談ですが、オーナーの自宅は部屋上部は木で仕切られておらず、吹き抜けになっている。暖炉があることから、設計が気を利かせたのでは……と。当時の設計確認が漏れてしまったことを後悔してきたとのこと。
・全面木張りの建物にしたかったが消防法の制約もあり、チャフウォールという天然素材100%の真っ白な壁に(※チャフウォールについては後述する)
・杉の黒身:杉には赤身・黒身・白身があり、これまで捨てられてきた黒身だが腐食に強く強度があることがわかっている
・敢えてC材を使う → A材である無節の木材が、見た目と強度の面から一般的に価値が高いとされきました。しかし、最近では節がある木材も強度が高いことが確認されています。しかも今回、C材を選んだ最大のポイントは、そのアトランダムな見た目に魅了されたからだそうです。本当にオーナーさんは木材がお好きなんですね!
・ちなみに床・壁・天井の無垢材は、オーナーご自身がミツロウを塗って仕上げています。
衝撃2:無駄のないキッチンとコンロ脇の横換気
キッチンは無駄な凹凸がなく、素材は全てステンレス系。見事な美しいキッチンですが、更に目が惹かれるのは特徴的な横換気システムです。
またキッチンの(天板の)高さは1mと一般的なものより高く設計されています。
衝撃3:トイレがむき出し
トイレに限らず、「シンプルであること」と「無理な姿勢をせずに掃除できること」をコンセプトにしている。屈むことなく誰でも掃除をしやすいようにと考えた結果、壁をなくすことになったそう。
まだまだ続く衝撃たち
・電源数、なんと48個‼
各所6口ずつとなっているためタコ足配線になることはありません‼ 全部の口数を数えてしまいました(笑)
・チャフウォールの使用
不燃材としてグラスウールが有効ですが、その壁は湿気を吸うと吐き出すことができず、内部でカビが発生してしまうため、アレルゲンの温床に。苦手な方に自然由来の壁をとのことでホタテの貝殻から生み出された塗料『チャフウォール』という選択肢があります。(参考PDF:㈱チャフ・スカラップ)ホタテ貝殻粉末の多孔性により、ホルムアルデヒドを吸着・分解する作用の他、消臭・吸放湿・防カビ・抗菌・防火の性能があるとのこと。下記の写真を御覧ください。見事な白ですよね。
断熱には、セルローズファイバーを使用しているそうです。
・窓・玄関扉は全てYKK AP製
・お風呂は茨城では珍しい湯船なしのシャワールーム
その他学んだこと
・檜には抗菌効果がある(参考:寿司屋カウンターの一枚板)
・木材には板目と柾目
ものをもたないくらしの情報
住所:〒300-0815 茨城県土浦市中高津3丁目
最寄駅:JR常磐線 土浦駅からバス9分「天川東口」バス停 徒歩2分
種別 : アパート
築年月: 2023年12月
構造 : 木造
階建 : 1階建
総戸数: 6戸
いずれの部屋も……
間取り : 1DK(洋10 DK5.5)
専有面積: 33.05m2
方位 : 南西
駐車場 : 有(無料)
インフラ: 公営水道、下水、都市ガス
賃料:部屋によりますが共益費込みで5万円前後
注意点
喫煙及びお香、アロマ等は禁止
インターネット引込希望の際は要家主確認
最後に……
オーナーが皆さんにお伝えしたいこと
オーナーは「多くの方に、住宅や消費財について勉強してもらう機会が必要だ」と言う。「人生の3大出費は『子供の教育費』『老後の生活資金』『住宅費』と言われますが、人生において大きな出費となる住宅について、トライ&エラーを繰り返すことも少なく、勉強する人も少ない状況を危惧しています」とのことでした。
YouTubeチャンネル運営者にお願いしたいこと
また、ぜひYouTubeチャンネルの「ゆっくり不動産」さんにも撮影に来てもらいたいとのことでした(・∀・)
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入居検討される方はもちろんのこと、それ以外の方でも見学を希望される方がいらっしゃいましたら、「口コミ・宣伝してくれるならよろこんでOKです!」とのことでしたので、ぜひ私でも不動産屋さんでもお声掛け・ご相談いただければと思います!
P.S. オーナーさん、今回とても勉強になりました! 機会をいただきありがとうございます!